イーハトーブフェスティバルとは
数々の素晴らしい作品を生み出した、日本を代表する童話作家・詩人「宮沢賢治」。
宮沢賢治の故郷である岩手県花巻市にて、毎年、彼の作品に想いを寄せる多分野で活躍するクリエイターやアーティストら、多彩なゲストが参加し、トーク、ライブ、朗読、演劇などのパフォーミングアーツや映像作品を通して、多面的な魅力をもつ賢治の作品世界とのつながりを楽しむ場、「イーハトーブフェスティバル」が開催されます。
「イーハトーブフェスティバル」は、宮沢賢治の原作でアニメーション映画『セロ弾きのゴーシュ』を監督するなど、賢治精神と深く響き合う数々の作品を発表した、スタジオジブリの故高畑勲監督が趣旨に賛同し、高畑氏の協力のもと2013年からスタート。毎年、賢治の生誕記念日の8月27日頃に開催され、花巻市にある宮沢賢治童話村の緑に囲まれた野外会場に市内、市外から多くの人々が集います。2020年、2021年はコロナ禍における影響で開催中止に。3年ぶりの開催となる今年は、新しい文化芸術の様式として、すべてを映像プログラムにてリアル上映、オンライン配信によってより広く発信します。
ABOUT
イベント概要
イーハトーブフェスティバル 2022
〜宮沢賢治と描きなおす世界〜
この数年にかけて社会を取り巻く環境は大きく変わり、日常は目まぐるしく動き続けています。そして私たちの生活も、様々な側面で変化を余儀なくされてしまいました。しかしいっぽうで、私たちは未来を想像する力を持っています。かつて宮沢賢治がイーハトーブを描いたように、いまこそ私たちも未来を描きなおすことによって、生活をより豊かに変えられるのではないでしょうか。2日間にわたり6つのプログラムとともに、それぞれのイーハトーブを花巻市内外に発信します。
入場無料
※雨天決行・荒天中止
※今年は野外ステージの大型スクリーンで事前に収録した映像の上映をお楽しみいただきます。生出演はございません。
無料シャトルバス
臨時駐車場(花巻新渡戸記念館、矢沢野球場)から会場までを結ぶ無料シャトルバスを運行します。
臨時P(花巻新渡戸記念館・矢沢野球場)↔ 会場(約10分) |
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行き 16:00 臨時P発 帰り 16:15 会場発 (各停車場を約30分間隔で運行) |
[最終便] 21:15 会場発 |
※18:45会場発、19:00臨時P発の便は運休
※バス時刻表は道路状況等により、若干ずれる場合があります。
童話村の森ライトアップ2022 開催中
開催期間:10月30日(日)までの土・日曜日・祝日
(8月6日(土)~8月14日(日)と9月16日(金)~9月25日(日)は毎日開催)
©MIRRORBOWLERS
[ 主 催 ] 賢治フェスティバル実行委員会
[ 後 援 ] 岩手日報社、朝日新聞盛岡総局、毎日新聞盛岡支局、読売新聞盛岡支局、 産経新聞盛岡支局、河北新報社、岩手日日新聞社、NHK盛岡放送局、 IBC岩手放送、テレビ岩手、めんこいテレビ、岩手朝日テレビ、エフエム岩手、 花巻ケーブルテレビ、盛岡タイムス社、えふえむ花巻
企画・制作プロデューサー:大久保有華
運営統括プロデューサー:三隅吾一
オンライン配信
フェスティバル当日は会場と同時に、YouTubeにて映像配信を行います。
※当日上映・配信した映像は、後日期間限定でアーカイブ配信を予定しています。(アーカイブ配信は終了しました。)
MOVIE
アーカイブ配信
PROGRAM
プログラム
8月27日(土)
“わらび座夏の特別公演2022”より ミュージカル「銀河鉄道の夜」、舞楽詩「風の又三郎」ほか
2020年イーハトーブ賞を受賞した劇団「わらび座」による、ミュージカル作品「銀河鉄道の夜」、舞楽詩「風の又三郎」の公演の模様をお届けします。
宮沢賢治トラヴィデブラ
わたしたちに遠い昔のことはわかりません。どのように日々を営んで、どんな景色に触れて、何を美しいと感じていたのでしょうか。本当のところはわかりません。だからこそ、記された作品「詩ノート」に触れながら、宮沢賢治が生きていた時代を想像していきます。
宮沢賢治が生涯の中で追い求めた言葉のひとつが「透明」です。エスペラント語で「Travidebla|トラヴィデブラ」と言います 。
この「透明」をテーマにして、「詩ノート」へのサウンドトラックをパフォーマンスします。
蓮沼執太
※U-zhaan は体調不良のため収録への参加を見送り、声のみでの参加となります。
焚き火にゆらめく世界
何にも縛られず、自由に作品を生み出し、世界中を舞台に言葉や文化背景、年代の壁を超えて人々から愛されつづける美術家、奈良美智さん。旅人でもある奈良さんに、花巻の森の中で、鳥や虫の鳴き声に包まれながら、おぼろげに揺れる焚き火を前に宮沢賢治の想い描いた世界とのつながりや、いまだからこそ自然と向き合う中で感じることについて、じっくりとお話を伺います。
8月28日(日)
郷土芸能「鹿踊」
宮沢賢治が教員として勤務していた岩手県立花巻農学校(現・花巻農業高等学校)の鹿踊部の学生達による「鹿踊」。鹿踊の起源は諸説ありますが、鹿の供養から始まり、五穀豊穣祈願が舞踏化された芸能です。「ささら」を背負い、総重量15kg程ある装束を身に付け、太鼓を打ちながら謡い踊ります。
100年後のレコードコンサート
宮沢賢治が「電車」、「天然誘接」(『春と修羅』収録)を書いたのが1922年8月17日。それからちょうど100年後の2022年8月17 日に花巻市にて演奏、収録します。100年前の世界といえば彼方のように感じられますが、「過去とかんずる方角」へ目盛を100ずらすと彼の生活にたどり着けると考えるとそう遠くはないのかもしれません。今回演奏する音楽が、風の音、あるいは何かの音となって、 賢治の心象の内に一瞬でも浮かぶことを夢想しています。
原摩利彦
原摩利彦の楽曲を中心に宮沢賢治の曲も演奏予定。
イーハトーブの地図 〜心に映る風景〜
数多くのスタジオジブリの名作を支えた日本有数のトップアニメーターである高坂希太郎さん。無類の自転車好きとして知られる高坂さんとお話をしながら、自転車で自由きままに夏の花巻を巡ります。目にみえるもの、目には見えないものの境界を超えて広がる風景を絵日記に記す、「心象スケッチの旅」。