宮沢賢治と描きなおす世界 イーハトーブフェスティバル2022 宮沢賢治童話村(岩手県花巻市)8/27(土)28(日)

イーハトーブフェスティバルとは

数々の素晴らしい作品を生み出した、日本を代表する童話作家・詩人「宮沢賢治」。
宮沢賢治の故郷である岩手県花巻市にて、毎年、彼の作品に想いを寄せる多分野で活躍するクリエイターやアーティストら、多彩なゲストが参加し、トーク、ライブ、朗読、演劇などのパフォーミングアーツや映像作品を通して、多面的な魅力をもつ賢治の作品世界とのつながりを楽しむ場、「イーハトーブフェスティバル」が開催されます。

「イーハトーブフェスティバル」は、宮沢賢治の原作でアニメーション映画『セロ弾きのゴーシュ』を監督するなど、賢治精神と深く響き合う数々の作品を発表した、スタジオジブリの故高畑勲監督が趣旨に賛同し、高畑氏の協力のもと2013年からスタート。毎年、賢治の生誕記念日の8月27日頃に開催され、花巻市にある宮沢賢治童話村の緑に囲まれた野外会場に市内、市外から多くの人々が集います。2020年、2021年はコロナ禍における影響で開催中止に。3年ぶりの開催となる今年は、新しい文化芸術の様式として、すべてを映像プログラムにてリアル上映、オンライン配信によってより広く発信します。

ABOUT

イベント概要

イーハトーブフェスティバル 2022
〜宮沢賢治と描きなおす世界〜

この数年にかけて社会を取り巻く環境は大きく変わり、日常は目まぐるしく動き続けています。そして私たちの生活も、様々な側面で変化を余儀なくされてしまいました。しかしいっぽうで、私たちは未来を想像する力を持っています。かつて宮沢賢治がイーハトーブを描いたように、いまこそ私たちも未来を描きなおすことによって、生活をより豊かに変えられるのではないでしょうか。2日間にわたり6つのプログラムとともに、それぞれのイーハトーブを花巻市内外に発信します。

入場無料

※雨天決行・荒天中止

※今年は野外ステージの大型スクリーンで事前に収録した映像の上映をお楽しみいただきます。生出演はございません。

開催日

2022年8月27日(土)、28日(日)

時間

開演 18:30 終演 20:30予定

会場

宮沢賢治童話村
〒025-0014 岩手県花巻市高松第26地割19[GoogleMap

無料シャトルバス

臨時駐車場(花巻新渡戸記念館、矢沢野球場)から会場までを結ぶ無料シャトルバスを運行します。

臨時P(花巻新渡戸記念館・矢沢野球場)↔ 会場(約10分)
行き 16:00 臨時P発  帰り 16:15 会場発
(各停車場を約30分間隔で運行)
[最終便] 21:15 会場発

※18:45会場発、19:00臨時P発の便は運休
※バス時刻表は道路状況等により、若干ずれる場合があります。

童話村の森ライトアップ2022 開催中

開催期間:10月30日(日)までの土・日曜日・祝日
(8月6日(土)~8月14日(日)と9月16日(金)~9月25日(日)は毎日開催)

©MIRRORBOWLERS

 

[ 主 催 ] 賢治フェスティバル実行委員会
[ 後 援 ] 岩手日報社、朝日新聞盛岡総局、毎日新聞盛岡支局、読売新聞盛岡支局、 産経新聞盛岡支局、河北新報社、岩手日日新聞社、NHK盛岡放送局、 IBC岩手放送、テレビ岩手、めんこいテレビ、岩手朝日テレビ、エフエム岩手、 花巻ケーブルテレビ、盛岡タイムス社、えふえむ花巻

企画・制作プロデューサー:大久保有華
運営統括プロデューサー:三隅吾一

オンライン配信

フェスティバル当日は会場と同時に、YouTubeにて映像配信を行います。

※当日上映・配信した映像は、後日期間限定でアーカイブ配信を予定しています。(アーカイブ配信は終了しました。)

MOVIE

アーカイブ配信

PROGRAM

プログラム

8月27日(土)

18:30〜
オープニングプログラム

“わらび座夏の特別公演2022”より ミュージカル「銀河鉄道の夜」、舞楽詩「風の又三郎」ほか

出演
わらび座(劇団)

2020年イーハトーブ賞を受賞した劇団「わらび座」による、ミュージカル作品「銀河鉄道の夜」、舞楽詩「風の又三郎」の公演の模様をお届けします。

18:50〜
コンサートプログラム

宮沢賢治トラヴィデブラ

出演
蓮沼執太(音楽家)、塩塚モエカ(羊文学/ボーカル、ギター)、染谷将太(俳優)、徳澤青弦(チェロ奏者)、U-zhaan(タブラ奏者)、Licaxxx(DJ)
構成
蓮沼執太

わたしたちに遠い昔のことはわかりません。どのように日々を営んで、どんな景色に触れて、何を美しいと感じていたのでしょうか。本当のところはわかりません。だからこそ、記された作品「詩ノート」に触れながら、宮沢賢治が生きていた時代を想像していきます。
宮沢賢治が生涯の中で追い求めた言葉のひとつが「透明」です。エスペラント語で「Travidebla|トラヴィデブラ」と言います 。
この「透明」をテーマにして、「詩ノート」へのサウンドトラックをパフォーマンスします。

蓮沼執太

 

※U-zhaan は体調不良のため収録への参加を見送り、声のみでの参加となります。

19:45〜
インタビュープログラム

焚き火にゆらめく世界

出演
奈良美智(現代美術家)

何にも縛られず、自由に作品を生み出し、世界中を舞台に言葉や文化背景、年代の壁を超えて人々から愛されつづける美術家、奈良美智さん。旅人でもある奈良さんに、花巻の森の中で、鳥や虫の鳴き声に包まれながら、おぼろげに揺れる焚き火を前に宮沢賢治の想い描いた世界とのつながりや、いまだからこそ自然と向き合う中で感じることについて、じっくりとお話を伺います。

20:30
終演(予定)

8月28日(日)

18:30〜
オープニングプログラム

郷土芸能「鹿踊」

出演
岩手県立花巻農業高等学校鹿踊部

宮沢賢治が教員として勤務していた岩手県立花巻農学校(現・花巻農業高等学校)の鹿踊部の学生達による「鹿踊」。鹿踊の起源は諸説ありますが、鹿の供養から始まり、五穀豊穣祈願が舞踏化された芸能です。「ささら」を背負い、総重量15kg程ある装束を身に付け、太鼓を打ちながら謡い踊ります。

18:50〜
コンサートプログラム

100年後のレコードコンサート

出演
原摩利彦(ピアノ)、須原杏(バイオリン)、銘苅麻野(バイオリン)、角谷奈緒子(ビオラ)、関口将史(チェロ)、岩崎和音(サントゥール)
作曲・構成
原摩利彦

宮沢賢治が「電車」、「天然誘接」(『春と修羅』収録)を書いたのが1922年8月17日。それからちょうど100年後の2022年8月17 日に花巻市にて演奏、収録します。100年前の世界といえば彼方のように感じられますが、「過去とかんずる方角」へ目盛を100ずらすと彼の生活にたどり着けると考えるとそう遠くはないのかもしれません。今回演奏する音楽が、風の音、あるいは何かの音となって、 賢治の心象の内に一瞬でも浮かぶことを夢想しています。

原摩利彦

 

原摩利彦の楽曲を中心に宮沢賢治の曲も演奏予定。

19:45〜
ドキュメンタリープログラム

イーハトーブの地図 〜心に映る風景〜

出演
高坂希太郎(アニメーター・映画監督)

数多くのスタジオジブリの名作を支えた日本有数のトップアニメーターである高坂希太郎さん。無類の自転車好きとして知られる高坂さんとお話をしながら、自転車で自由きままに夏の花巻を巡ります。目にみえるもの、目には見えないものの境界を超えて広がる風景を絵日記に記す、「心象スケッチの旅」。

20:30
終演(予定)

PROFILE

出演者

8月27日(土)

“わらび座夏の特別公演2022”より ミュージカル「銀河鉄道の夜」、「舞楽詩風の又三郎」

わらび座(劇団)

1951年創立。秋田県仙北市に本拠地・あきた芸術村を構え、日本の民俗芸能をベースにした多彩な表現で現代の心を描く舞台芸術を多数上演。常設劇場となるわらび劇場でのロングラン公演や全国各地で年間約800回の公演を行っている。主な上演作品に、「男鹿の於仁丸」「銀河鉄道の夜」「セロ弾きのゴーシュ」「舞楽詩・風の又三郎」「アトム」「遠野物語」など。2020年第30回宮沢賢治賞・イーハトーブ賞において、秋田県を拠点に賢治童話や東北の歴史・文化を題材とした演劇活動を長年継続し、地域の文化振興を行った功績が評価され、イーハトーブ賞を受賞。2021年3月より一般社団法人わらび座となる。

「宮沢賢治トラヴィデブラ」

蓮沼執太(音楽家)

1983年、東京都生まれ。蓮沼執太フィルを組織して、国内外での音楽公演をはじめ、映画、ドラマ、テレビ、演劇、ダンスなど、多数の音楽制作を行う。主な音楽アルバムに、蓮沼執太&ユザーン『Good News』(2022)、蓮沼執太フルフィル『フルフォニー』(2021)がある。東京2020パラリンピック競技会開会式にて楽曲「いきる」制作およびパラリンピック賛歌の編曲、指揮を担当。第69回芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞。2013年にアジアン・カルチュラル・カウンシル(ACC)のグランティ、2017年に文化庁・東アジア文化交流史に任命されるなど、国外での活動も多い。
http://www.shutahasunuma.com/

塩塚モエカ(羊文学/ボーカル、ギター)

羊文学のギターボーカル。全楽曲の作詞・作曲を務める。並行して行っているソロでの音楽活動は、映画やドラマの劇伴制作、CM歌唱など多岐にわたる。また、そのアイコニックなキャラクターからファッション・カルチャーシーンからも注目を集め、モデルや文章執筆などでも活躍中。羊文学としては、2022年4月20日にNew Album『our hope』をリリース。今年は5大都市のZepp公演を含む初の全国ツアー「OOPARTS」を全公演SOLD OUTで開催する。
https://www.hitsujibungaku.info/

染谷将太(俳優)

1992年生まれ。9歳の時に映画『STACY』でデビュー。2009年に『パンドラの匣』で長編映画初主演を果たす。2011年の第68回ヴェネチア国際映画祭では日本人初となるマルチェロ・マストロヤンニ賞 (新人俳優賞)を受賞。その後も国内外問わず様々な賞を受賞している。主な代表作に、映画『寄生獣』『空海 KU-KAI』、大河ドラマ「麒麟がくる」など。

徳澤青弦(チェロ奏者)

チェリスト・作曲・編曲家。東京藝大で学んだクラシックを基盤に、新たな発見を求めて他分野で活動を始める。多くのアーティストから信頼を受け、チェロ演奏のほかプロデュースやディレクション、アレンジ、オーケストレーションまで手掛ける。2003年よりanonymassで4枚のアルバム、2007年より小林賢太郎演出作品サントラ集を6枚リリース。2009年よりさだまさしツアーバンドに加わる。映画『君の名は。』『天気の子』オーケストレーション。2015年フジテレビ「こんやのニュース」「あしたのニュース」、NHK総合「ドキュメント72時間」などに楽曲提供。NHK Eテレ「ムジカ・ピッコリーノ」ゴーシュ役で出演。

U-zhaan(タブラ奏者)

オニンド・チャタルジー、ザキール・フセインの両氏からインドの打楽器「タブラ」を師事。2000年よりASA-CHANG&巡礼に加入し、『花』『影の無いヒト』など4枚のアルバムに参加。2010年に同ユニットを脱退後、U-zhaan × rei harakamiとして「川越ランデヴー」をリリース。2014年には坂本龍一・Cornelius・ハナレグミらをゲストに迎えたソロアルバム『Tabla Rock Mountain』を発表した。2020年、インド・アーメダバードで開催されたインド音楽フェス「Saptak Annual Festival of Music」に出演。2021年、U-zhaan×環ROY×鎮座DOPENESSとして、アルバム『たのしみ』をリリース。2022年は蓮沼執太&ユザーンとしてアルバム『Good News』をリリース。

Licaxxx(DJ)

東京を拠点に活動するDJ、ビートメイカー、編集者、ラジオパーソナリティ。2010年にDJをスタート。マシーンテクノ・ハウスを基調にしながら、ユースカルチャーの影響を感じさせるテンションを操り、大胆にフロアをまとめ上げる。Fuji Rockなど多数の日本国内の大型音楽フェスや、CIRCOLOCO@DC10 などヨーロッパを代表するクラブイベントに出演。さらにNTS RadioやRince Franceなどのローカルなラジオにミックスを提供するなど幅広い活動を行っている。
https://www.residentadvisor.net/dj/licaxxx

「焚き火にゆらめく世界」

奈良美智(現代美術家)

1959年青森県生まれ。1987年愛知県立芸術大学大学院修士課程修了。1988年渡独、国立デュッセルドルフ芸術アカデミー入学。1990年代後半からヨーロッパ、アメリカ、日本、そしてアジアの各地のさまざまな場所で発表を続ける。見つめ返すような瞳の人物像が印象的な絵画、日々生み出されるドローイング作品のほか、木、FRP、陶、ブロンズなどの素材を使用した立体作品や小屋のインスタレーションでも知られる。2010年、ニューヨーク国際センター賞受賞。2013年、芸術選奨文部科学大臣賞受賞。
https://www.yoshitomonara.com/
Photo:RYOICHI KAWAJIRI

8月28日(日)

郷土芸能「鹿踊」

岩手県立花巻農業高等学校鹿踊部

花巻市東和町「春日流落合鹿踊保存会」の指導を仰いで始まった、創設63年目の部活動。鹿踊の起源は諸説あるが、鹿の供養から始まり五穀豊穣祈願が舞踏化された芸能である。「ささら」を背負い、総重量15kgほどある装束を身に付け、太鼓を打ちながら謡い踊る。地元の祭りや老人施設の慰問など年間約30回の公演を行い、県内外から学校内の「賢治先生の家(羅須地人協会)」を訪れる観光客に演舞を披露している。現在、新型コロナウイルスにより多くの人々が苦しめられていることから、「天下安寧」「疫病退散」の祈りを込めて踊る。

「100年後のレコードコンサート」

原摩利彦(音楽家)

京都大学教育学部卒業。同大学大学院教育学研究科修士課程中退。静けさの中の強さを軸にピアノを中心とした室内楽やフィールドレコーディング、電子音を用いた音響作品を制作する。笙やサントゥールを取り入れ音響的共存を目指したアルバム『PASSION』を発表。野田秀樹《フェイクスピア》やダミアン・ジャレ+名和晃平《VESSEL》などの舞台作品、映画『流浪の月』の音楽を手がける。令和3年度京都府文化賞奨励賞受賞。
https://www.instagram.com/marihikohara/
Photo by mitograph

須原杏(バイオリン奏者)

多くのレコーディングに参加する傍ら、20人規模のライブハウスから5万人規模の公演まで多くのアーティストやバンドのサポートをしている。またASA-CHANG&巡礼、Gen Peridots Quartet、TRIOLAとしても活動。
https://www.anzusuhara.com/

銘苅麻野(バイオリン奏者)

沖縄県出身。音楽大学卒業後、東京を拠点にアーティストのライブサポート・レコーディング・ストリングスアレンジなどの活動をしている。自作のインストバンド「めかる」では3枚のアルバムをリリースしており、NHKをはじめ各局の番組BGMとして使われている。

角谷奈緒子(ビオラ奏者)

東京音楽大学を卒業後、アメリカに留学。サンフランシスコ音楽院にてディプロマを取得、卒業。Henry Mancini Instituteに奨学金を得て参加し、クラシックだけではなく映画音楽やジャズなどにも触れる。帰国後はアーティストのライブやレコーディング、CM・TV・映画などの撮影・録音に携わる他、自身のオリジナル楽曲によるライブも精力的に行っている。2019年4月、自身初のオリジナルミニアルバム『まつげの先に映る景色』発売。

関口将史(チェロ奏者)

東京藝術大学器楽科を卒業。スタジオワーク・作曲・編曲・レコーディングに加え、自身の主宰するプロジェクトを運営。石川さゆりバンド、菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラール、象眠舎、Digging Deeply Quartetのメンバーとして活動。cero、なつやすみバンド、古川麦、小田朋美、モノンクル、うつくしきひかりなどにサポート・ミュージシャンとして参加。「東京芸大アートフェス2021」出典作品「1800mm」が優秀賞並びにゲスト審査員賞受賞。2022年9月に自身初となるオリジナルアルバム『此の呼吸』を発売予定。
https://ja3podmusic.wixsite.com/homepage/masa

岩崎和音(サントゥール奏者)

イラン・ペルシアの古典楽器サントゥール奏者。大阪音楽大学作曲学科音楽学専攻卒業、イラン国立テヘラン大学大学院芸術学部音楽学科イラン伝統音楽演奏コース(サントゥール)修士課程修了。伝統的な音楽理論を国内外で教鞭を執るダーリューシュ・タラーイー氏、サントゥール演奏法を西欧でも活躍するカームカール氏に師事。テヘラン大学より最優秀国際学生賞受賞。日・イラン国交樹立90周年記念式典にて演奏。現在まで、講演や演奏のほか国内外のTVやラジオに出演するなど活動の幅を広げている。東京にてサントゥールレッスン教室「パルディース」主宰。

「イーハトーブの地図 〜心に映る風景〜」

高坂希太郎(アニメーター、映画監督)

1962年神奈川県生まれ。多数のスタジオジブリ作品で作画監督や原画メインスタッフとして活躍。2003年、『茄子 アンダルシアの夏』で監督デビュー。同年カンヌ国際映画祭に出品され高く評価される。ジブリ作品以外では『夏YAWARA!』『MASTERキートン』などのマッドハウス作品にキーアニメーターとして参加。『MONSTER』では原作者本人からキャラクターデザイナーに指名。作画監督を担当した『風立ちぬ』で第41回アニー賞キャラクターアニメーション部門にノミネート。東京アニメアワードフェスティバル2014でアニメーター賞を受賞。2018年、『劇場版 若おかみは小学生!』を監督。日本アカデミー賞をはじめ多数の賞を受賞。

HISTORY

これまでの歩み